日本の住宅寿命が短い原因は、高温多湿と価値観
住宅の平均寿命はイギリス141年、アメリカ103年に対して日本は30年。住宅平均寿命の短い理由は「高温多湿」と「家に対する価値観」の違いです。
日本の住宅は30年で滅びる
日本の住宅寿命は短く、平均でも30年程度です。住宅ローンで有名な「フラット35」や民間の住宅ローンが、最長で35年契約しかできないも納得です。
(出典:天下泰平「日本の住宅の未来(その1)」)
地震大国である日本の住宅の設計は、世界的に見ても頑丈です。にもかかわらず、日本の住宅寿命が短いのは「高温多湿」と「家に対する価値観」によるものです。
日本は気温と湿度が高く、家が腐る
海外に比べて、日本は気温と湿度が高いためカビやシロアリが発生しやすく、家が腐りやすい環境です。
そのため日本の風土を考えると、本来は下の画像のような「無垢の木」と「漆喰」そして「茅葺屋根」の伝統的な家が適しています。
しかし今、日本の大手住宅メーカーが建てる家は、施工期間を短くするため、そしてコストを抑えるため、日本の風土を無視した設計となっています。
イギリス人は投資対象、日本人は一生涯の所有物
先ほどの図で、イギリスの住宅平均寿命は141年と紹介しましたが、明らかに人間の寿命より長いです。
これは、イギリス人が家を投資対象とみなし、いずれ売却することを前提に購入するからです。イギリス人は快適性より頑丈性を重視した住宅設計を好むのです。
対する日本人は、住宅を財産をみなし、一生涯所有することを前程としています。快適性を求める日本の住宅は、配管や電線ケーブルなどを壁に隠しているためメンテナンスがしづらく、メンテナンスがしにくいため住宅が長持ちしにくいのです。
よって、イギリス人と日本人では、家に対する価値観が異なるため、住宅寿命に大きな差が生まれています。